南西急行電鉄研究会

7800系



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7800系先頭部

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7800系編成構成

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7800系現有車両一覧(八浦所属)
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7800系現有車両一覧(御幸台所属)

1.概要

 南西急行の特急用車両は、平成11年に7400系が出揃って以降、7200系と7400系の2車種のみという状況が続いていた。しかし、平成元年登場の7200系は平成18・19年度に内装のリニューアルを実施したものの輸送機械としてはやはり老朽化が否めず、その置換用の新型特急車として平成25年に登場したのが7800系である。

2.設計の考え方

 本形式の開発にあたっては、特急政策をどのように見直すべきか、というところから検討された。南西急行の特急車は、昭和54年に登場した7000系以来、30年以上も「2扉リクライニングシート8両編成」のスタイルのまま7200系7400系と代替わりを続けていた。平成10年に登場した7400系開発の当時も、特急列車のあり方が入念に議論された結果、「現状維持の設計で」と判断されて現在に至っている。今回もそれでいいのか? というのが検討の趣旨である。

 7800系の設計案には、以下の3つがあった。

第一案
地下鉄谷町線に直通可能な仕様で、集客範囲を拡大し美咲空港アクセス機能を拡充することを狙ったものである。しかし、特急を定期列車として地下鉄に頻繁に直通運転させるのは、ダイヤ乱れが発生したときの影響の波及範囲が拡大してしまうことから見送られた。
第二案
青海・水澄方面の観光輸送に特化したハイグレード車両で、旅行商品としてイマイチ魅力に欠ける南西急行の特急の訴求力を向上させるものとして最も有力視されていた。ところが、この種の車両は、ある意味での希少性がブランド力の維持に必要(例えば織田急電鉄のフラッグシップたるVSEは2編成しか建造されていない)だが、7200系の置換えに必要な編成は最低13本のところ、少数のハイグレード車両とその他の一般仕様の車両を同時期に建造するのはさすがに無理があり、本案も断念するに至った。
第三案
7200系・7400系に対する利用客の不満点を解消するという後ろ向きなアプローチで、社内で最も支持の集まらないプランであったが、最終的にはこれが採用された。第一案・第二案がコケた以上、これしか実現性が無かったのも事実である。

 7000系に始まる現在の南西急行の特急車群に対するユーザーの不満点は

  • ハイグレード車両が無い
  • ビジネス向けに徹しすぎてグループ旅行に不適
  • 供食設備が貧弱

 このようなところが挙げられており、7800系は、これらの点を「8両編成のうち2両のみに手を加える」ことで改善することになった。これは、当面併用される7400系も中間2両を改造することで7800系とサービスレベルを合わせるためで、全ての特急用編成を共通で運用する南西急行の事情が新型特急車の設計を大きく制約したのである。なお、供食設備については鉄ヲタの「車両にあって欲しいが俺は利用しない」系の要望であるとして設置は見送られた。

3.基本仕様

 7800系の旅客設備は、7000系・7200系・7400系の南西急行の伝統スタイルを踏襲しつつ、4号車をグリーン車としてモノクラス構成から脱却し、さらに5号車にコンパートメントを設けて、前述したユーザーの不満点を改善している。

 メカニックとしては、制御装置に1C4M構成のVVVFインバータ方式を採用、編成構成はTcMM'TsTdMM'Tc'の4M4Tでこれまでの特急車両と変わらないが、車体間ダンパを新たに装備して乗り心地の向上を図っている(アクティブサスペンションや車体傾斜制御装置は装備していない)。車体はアルミ合金性ダブルスキン構体のいわゆるA-Trainで、軽量化により動力コストを低減している。なお、特急車としての格式を保つため、車体にはグレーの塗装を施している。

 各車の詳細な仕様は後述する。

4.導入

 平成25年7月より7編成56両が投入され、「なぎさ」「ひびき」のそれぞれ12運用のうち3運用に限定で充当された(1編成は予備)。これは、7400系の改造に必要な代替編成を確保するためである。所属区所は当初は関浜車両所であった。

 その後、平成27年2月のひと月をかけて、7200系7400系の編成にグリーン車(4号車)とコンパートメント車(5号車)を連結して全特急車のサービスレベルを統一した。この段階では、7200系の4・5号車は7800系仕様で新造された車両に暫定的に差し替え、7400系の4・5号車は改造で対応している。また、平成27年1月に7881編成が登場し、同時に4編成ずつを八浦検車区御幸台検車区に転配した。

 平成27年度には6両(1・2・3・6・7・8号車)6編成が建造され、7200系に暫定的に連結されていた4・5号車を連結しなおす作業を実施した(平成27年12月~平成28年2月)。これにより7200系をすべて置き換えた。

 なお、詳細については別項を参照されたい

5.各車両の仕様

(1)制御車Tc7801(1号車)・Tc'7808(8号車)

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 7800系の先頭車は、これまでの特急車両とは方針を変更し高運転台・貫通型となった。これは、踏切事故の際に乗務員がダメージを受けるリスクを軽減することと、将来、特急列車の政策を変更する際に編成の組換が容易にできるようにすることが目的であり、地下鉄への直通を企図したものではない(7800系の寸法では地下鉄谷町線の車両限界に収まらない)。当面、貫通扉は非常扉の扱いで、幌受けや旅客用通路は準備工事に留まっている。

 高運転台の車両は南西急行では初採用であり、運転士が操作感覚を掴むための訓練運転が平成25年度初に登場した量産先行車を使用して行われている。

 本形式の運転用機器類には5000系の廃車発生品が流用され、コストダウンが図られている。

(2)電動車M7802(2号車)・M7806(6号車)

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 車椅子対応座席と大型多目的トイレを備えている。7800系では、集電装置がシングルアームパンタグラフになった。これまで頑なに下枠交差型パンタに拘っていた南西急行の技術陣がついに趨勢に負けた、と業界では評判になっている。舟体は黄色、ホーンは赤色で塗装されているが、これは初採用となるパンタグラフの動作が目立つようにしたもので、一部の編成にはパンタグラフ監視用のCCDカメラが屋根上に仕込まれている。

(3)電動車M'7803(3号車)・M'7807(7号車)

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 車端に男子小用トイレと女子用トイレを装備した普通車。M車と対になって使用されるが、南西急行の伝統に従い、ユニット方式とはなっておらずM車から直流1500Vの供給を受けて駆動する構成になっている。

(4)グリーン車Ts7804(4号車)

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 南西急行の特急に熱望されていたグリーン車がついに出現。大型のリクライニングシートがピッチ1200mmで10列並び、定員はわずか30名。シートには可動式ヘッドレストとレッグレストを装備しており、座り心地は業界最高レベル。ターゲットとしては東京~青海・水澄間の観光利用を想定している。

 この車両は、万が一グリーン車の利用が不振であった場合のリスクを考慮して、普通車に容易に改造可能になっている(窓割りが変更できるように鋼体の構成が他の車両と異なる)

(5)コンパートメント車Td7805(5号車)

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 7800系のもう一つの目玉であるコンパートメントを備えている。青海・水澄方車端部には、多目的室、パウダールーム、更衣室といった、主に女性をターゲットとした設備を充実させていることも特徴である(これらは運用上は女性専用とはしていないが)。この車両も、この施策がコケたときの対策として普通車に容易に改造可能な車体構造となっている。

 コンパートメントの最大定員は5名。他社の類似の設備と異なり、座席をレール方向ではなくマクラギ方向を向くようにしている。これは、進行方向と逆に着席する乗客が発生しないようにして乗り物酔いを防ぐためである。大型テーブルにACコンセント2口とUSBコネクタ4口を内蔵し、座席の下にはスーツケースを収容できる(そのため座席のクッションは若干薄くて固め)

 この車両は、有り体に言えば喧しい系の空港アクセス客を一般客から隔離することを目的としており、個室としては若干狭く感じられることから普通車扱いである。4ないし5人でまとめて特急券を発券する場合にコンパートメント利用を指定すれば追加料金無しで乗車できる。

6.妄想の解説

 平成25年のリアル世界では、平成に入った直後に登場した特急用車両が置換えや大規模リニューアルされるようになっており、7200系の置換え用として新型特急車を出現させなければならないことは感じていたものの、設定としてはかなり悩みました。本文の3つの案は、まさに筆者が脳内で考えた候補案です。実は、筆者は第一案(地下鉄直通車)を最優先に考えており、特急を谷町線に乗り入れさせるためのダイヤ編成も何通りも検討しましたが、現行のダイヤ以上に納得できる案にはついに至りませんでした。第二案は、小田急「VSE」や近鉄「しまかぜ」といったフラッグシップ車両を出現させるもので、これも本文中に記した理由で却下。結局、現行の7200系7400系の「気に入らないところ」を解消するものとして第三案を選定しました。形式番号も、8000系と名乗れるほど革新的ではないということで7800系にしています。


種別現有車両退役車両旧世代車両
通勤用車両1600系 8連×19本=152両
1800系 8連×16本=128両
1000系
1400系
一般用車両2200系 8連×16本=128両
2600系 4連×32本=128両
6200系 8連×08本=064両
2000系
5000系
4600系4200系
4800系4400系
急行用車両3200系 8連×14本=112両
5200系 8連×14本=112両
5400系 8連×12本=096両
2000系
5000系
3000系
4000系(快速用)
臨時用車両6400系 4連×13本=052両
7600系 4連×08本=032両
6000系
特急用車両7400系 8連×13本=104両
7800系 8連×14本=112両
7000系
7200系
8000系


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