南西急行電鉄研究会

6400系

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6400系/6400系先頭.png
6400系先頭部

6400系/6400系側面.png
6400系側面

6400系/6400系車内.png
6400系車内

6400系/6400系所属車両.png
6400系所属車両一覧(御幸台検車区

6400系/6400系編成図.png
6400系編成構成

1.登場の経緯

 近年、我が国の景気回復傾向と外国人訪日客の増加によって臨時列車・団体列車の需要が増大し、さらに7600系を使用した定期特急列車が構想される(これは平成27年7月ダイヤ改正において特急「ひよどり」として具体化した)に至って、これまでの車両の陣容では追いつかなくなることが確定した。そこで、7200系の置換に伴う廃車発生品を活用して新東京メトロ谷町線直通仕様の団体・臨時列車用車両を生み出すこととなり出現したのが6400系である。

 改造は平成26年度末から行われ、平成27年10月までに下の図のように7200系8両編成7本から状態の良い主要構成部品を取り出して4両編成7本欧風仕様車1本および一般仕様車6本)が建造された。また、平成28年度には、前年度末に廃車された7200系6編成から同様に4両編成6本(一般仕様車4本とBayside Express仕様車2本)が建造されている。

 平成28年度末現在、4両編成13本52両が御幸台検車区に所属している7600系八浦検車区の所属として基地ごとに車種を統一している)が、運用上は東京側の基地にいた方がなにかと具合が良いため、関浜車両所目黒台運転所紅林検車区に留置されていることが多い。

特急用車両置換/2015年7200系.png
平成27年度の7200系6400系機器転用の動き

特急用車両置換/2016年7200系.png
平成28年度の7200系6400系機器転用の動き

2.計画変更

 本形式は、本来は7200系を4両編成に改造して登場させる予定であった。その改造の中身は、

  • 1・8号車から運転・保安用機器類を取り外し
  • 4・5号車を切妻型の先頭車(貫通扉を装備)に改造し、1・8号車から取り外した機器を組み込み
  • 6号車のパンタグラフを2号車に移設し、2号車をWパンタ仕様に改造
  • 5号車を新1号車として4両編成に組成変更

 というものであった。

 しかし、前述のように新東京メトロ谷町線直通仕様車7600系が不足する事態となったため、7200系の廃車発生品を、予め準備しておいた7600系仕様の車体に付け替える形で出現させる計画に変更された。

 …ということになっているが、真相は、計画立案の途上で、鋼製車である7200系の車体の腐食が予想以上に進行しており再用が不可能であることが発覚したものらしい。7200系のリニューアル工事の際には車体腐食の補修までは施工しておらず、こうなることは薄々予想はされていたが、4両編成化にあたって状態の良い車両を半分確保できれば良いだろうという目論見だったようだ。実際には、各車とも腐食状態は均等に悪化しており、「これなら車体を新造した方がマシだ」と判断された。半新造車八浦鉄道6000系建造の経験から、コストアップにはなっても大ブレするリスクは小さいという読みもあった。

 なお、当初の計画どおりに進行した場合、新東京メトロ谷町線直通仕様車としては別途7600系を少数増備する予定であった。南西急行の営業部門は以前から団体・臨時列車用の地下鉄直通車の大量増備を要望しており、結果としてそれが叶えられたことになる。

3.主な仕様

(1)廃車発生品を活用した半新製車

 本形式の車体はあくまで7600系のコピーとして新造したものである。ただし、特急にも充当することから格式のうえでも塗装を施している(グレー地の7600系と区別するため白地となっている)

 タネ車である7200系から流用されたのは、運転保安用電子機器、台車、主電動機、主制御装置、補助電源装置、コンプレッサー、空調装置、シート、客室用自動扉、パンタグラフなど。反対に、新造されたのはトイレ、洗面所、新東京メトロ谷町線新東武鉄道対応の列車無線装置である。ATSは、青海線水澄線の末端区間が新東武鉄道のTSP-ATSと同仕様なので新東武への直通も問題なくできる(ATCは元から谷町線と互換性がある)

 内装については、7200系が平成18・19年度にリニューアル工事を受けてシートを交換しているため、そのシートを転用した6400系はそれに合わせたデザインとなった。

(2)編成分割機能について

 7600系との大きな相違点として、4両編成を2両ずつに分割して他の編成の増結車にできることが挙げられる。そのため、パンタグラフ・SIV・CPはMa車・Mb車にそれぞれ搭載されている。機器の出所が高経年の7200系であり、そのような車両で空港アクセス輸送や地下鉄乗り入れ運用を担うことから、機器故障時の冗長性を確保する必要性もあった。

 分割後の2両編成は、編成図左側(青海・水澄側)の2両がa編成、反対側(新宿方)の2両がb編成と呼ばれる。分割面となるMa車・Mb車には簡易運転台などという気の利いたものは無いが、分割面の連結器は電気連結器になっている。分割後の編成は自走できないため、a・b編成を他の編成と連結する作業は、

  • Ma車・Mb車間を接続している直流引通線と幌を取り外し、連結器を解放する
  • a編成またはb編成を別の留置線に牽引車で移動
  • 残ったb編成またはa編成に、連結対象となる別の編成を持ってきて連結し、幌を取り付ける

…という結構面倒な手順となり、車両基地内でしか実施しない前提で設計されている。

 連結は、先頭車に貫通扉と電気連結器を装備した7600系八浦鉄道6000系とのみ可能。N2000系2400系と連結して8両編成を組むことはできない。なお、6400系7600系の連結パターンについては車両運用#4.臨時用車両を参照されたい。

4.欧風仕様車

6400系/6400系欧風仕様先頭.png
6400系欧風仕様車先頭部

6400系/6400系欧風仕様側面.png
6400系欧風仕様車側面

6400系/6400系欧風仕様車内.png
6400系欧風仕様車車内

 6400系の第一編成(6411F)は欧風仕様車として登場した。愛称等は特に設定されていない。4両編成の各車両の主な仕様は以下のとおり。総定員は78名であり、大型観光バス2台分の外国人ツアーを想定している。なお、乗車時にはグリーン料金相当の追加料金を徴収することになっている。

1号車
4人用コンパートメント×6室で定員24名。新東武100系にも類似の設備があるが、こちらは豪華さよりも気軽さを志向している。扉を設けていないので「個室」ではない。各室には液晶モニター(TVでは無い)が備え付け、各種のケーブルを乗客の手持ちのデバイスに接続して使うことができる。ACコンセントや充電用USBコネクタも当然備えている。
2号車
ロビーカーであり、旅客定員は0名。供食サービス用のカウンターの中には小規模ながら厨房が設けられている。このため、1号車側の扉は業務用となっており、車掌スイッチとは連動しない。ロビー室の3号車側の壁には大型ディスプレイが備えられ、イベント等もここで開催できる。
3号車
4人用コンパートメントを6室備える。定員は24名。1号車と異なり、乗客はマクラギ方向を向いて座るレイアウトになっている。各室には液晶ディスプレイがあり、コンテンツは1号車と同様。
4号車
7800系の4号車(グリーン車)と同様の2-1配列のリクライニングシートが10列並び定員は30名。シートピッチは1100mmであり、グリーン車より100mm狭い。これは、窓割が7600系と同一のままであり、シートピッチを1200mmとすると両端のシートの視界が悪くなるためである。

5.Bayside Express仕様車

6400系/6400系BX仕様先頭.png
6400系 Bayside Express仕様車 先頭部

6400系/6400系BX仕様側面.png
6400系 Bayside Express仕様車 側面

6400系/6400系BX仕様車内.png
6400系 Bayside Express仕様車 車内

 6400系の6521F・6531Fは、KDW、新長坂モール、成原ポートシティ、美咲空港等の湾岸地区の集客施設全般へのアクセス輸送を主眼とする「Bayside Express」仕様として平成28年度下期に登場した。従来、このエリアへのアクセスを担うのは急行であったが、そこへ新たなサービスを提供する、南西急行の施策を示したものとして注目される。この2編成の用途としては、団体列車ではなく座席を一般販売する臨時特急を想定している平成28年12月ダイヤ改正で新たに設定された臨時特急ひよどりに充当されている。詳細は別項を参照お座敷仕様車欧風仕様車と異なり、グリーン料金(相当額)は徴収しない。

1・4号車
4人用コンパートメントを8組設けている。AC100Vコンセント2口と充電用USBコネクタ2口を埋め込んだ大型テーブルが備えられ、座席の下にはスーツケースを収容できるようになっている。3または4名分の乗車券・特急券を購入する際にコンパートメントの使用を申し込めば他の追加料金は発生しない。車体中央部のミニラウンジとキッズプレイスペースは定員外の設備。この車両ははっきり言えば空港アクセス客と子供連れの家族を隔離することを目的としている。
2・3号車
一般仕様車と同様の特急仕様の普通車。シートそのものもタネ車である7200系から転用したものである。これといった特徴は無い。

6.妄想の解説

 6400系は、「南西急行って、空港アクセス鉄道なのに早朝の輸送力が弱いよな~」という気づきから設定した車種です。当初は、本当に7200系を4両編成化した改造車とする予定でした。しかし、早朝の空港アクセス特急に地下鉄直通という付加価値を与えるには幅広車ではダメで、廃車発生品を再用した車体更新車に変更したわけです。また、7200系の4・5号車を貫通型先頭車に改造するぐらいなら車体を更新するよな~という発想もありました。

 4両を前後の2両ずつに分割できるという設定は、7600系と差別化するために後付けしたものです。


種別現有車両退役車両旧世代車両
通勤用車両1600系 8連×19本=152両
1800系 8連×16本=128両
1000系
1400系
一般用車両N2000系 6連×16本=096両
2400系 6連×14本=084両
2000系
5000系
4600系4200系
4800系4400系
急行用車両3200系 8連×14本=112両
5200系 8連×14本=112両
5400系 8連×16本=128両
6200系 8連×08本=064両
2000系
5000系
3000系
4000系(快速用)
臨時用車両6400系 4連×13本=052両
7600系 4連×08本=032両
6000系
特急用車両7400系 8連×13本=104両
7800系 8連×14本=112両
7000系
7200系
8000系


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