4000系
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1.概要
4000系は、昭和41・42年に建造された両開き3扉ロングシート仕様の車両であり、登場当時は3000系と呼称していた。当時、京神電鉄はヨンサントオ協定締結の協議を進めており、協定締結後は京神電鉄・青海鉄道・水澄鉄道の共通仕様車(後の2000系)の登場が見込まれていたので本形式は12編成限定という前提で建造されている。
2.主な仕様
TcMM'MM'MM'Tc'の8両編成で、低速域での加速力を重視したセッティングとなっている。先頭部は、このころ人気の高かった湘南型が選択されたが、当時、国鉄は京神電鉄と競合する南街道本線から80系を撤退させており、業界では「流行遅れ」という印象を持たれたようである。
当時は通勤車ではまだ珍しかった冷房が新製時から搭載され、サービスレベルが大幅に向上。一方で行先表示器は搭載が見送られた。設計当時、本形式が経営統合後にどのような使われ方をするか想定ができず、行先表示器に求められる仕様(≒コマ数)もはっきりしなかったためである(京神電鉄は運転系統が単純であり、表示板を運転台から掲示する程度で十分用を成した)。
このように、本形式は登場時期が微妙で、京神電鉄としては当面は自社が必要とする両数・仕様で建造するしかなかったというのが実情であった。
3.改修工事


本形式は、昭和50年(南西急行発足の前年)に「ヨンサントオ協定以前に設計された=経営統合後の共通仕様で建造されていない車両」のカテゴリである4000番台に改番され、4000系を名乗ることになった。昭和55年の湾岸新線全通以降は東京線の快速専用車に指定され、上図のように快速用の緑系帯の塗装に変更された。
さらに、前面・側面に行先表示器が装備され、運転台の各種機器にも取扱いを2000系と合わせるための小改造が実施された。これらの改修は昭和53・54年度に行われており、改番とは時期が一致していない。
4.早期置き換え
本形式は「8両固定編成」「非貫通構造の先頭車」「3扉オールロングシート」と、当時の南西急行の他車種と仕様が大きく異なっていて使い勝手が悪かった。また、暖地向けに設計されているため標高の高い区間がある水澄線での運用には向かず、車体の腐食対策にも問題があって海岸線を走る青海線での運用にも入れられないという困ったちゃんであった。そのため、真っ先に置き換えの対象となり、後継車3000系の出現に伴って平成元年までに全車が廃車された。
3000系企画案の一つとして、本形式の廃車発生品の機器類を転用して車体更新車として登場させることも一時は考えられたらしい。しかし、当時の南西急行はいわゆる二工場体制(紅林・関浜の二つの基地に工場機能があった)を解消すべく車両のメンテナンスフリー化を強く志向しており、VVVFインバータ制御の車両を積極的に投入する方針を採ってこの案は棄却されたという。
種別 | 現有車両 | 退役車両 | 旧世代車両 |
通勤用車両 | 1600系 8連×19本=152両 1800系 8連×16本=128両 | 1000系 1400系 | |
一般用車両 | N2000系 6連×16本=096両 2400系 6連×14本=084両 | 2000系 5000系 | 4600系・4200系 4800系・4400系 |
急行用車両 | 3200系 8連×14本=112両 5200系 8連×14本=112両 5400系 8連×16本=128両 6200系 8連×08本=064両 | 2000系 5000系 3000系 | 4000系(快速用) |
臨時用車両 | 6400系 4連×13本=052両 7600系 4連×08本=032両 | 6000系 | |
特急用車両 | 7400系 8連×13本=104両 7800系 8連×14本=112両 | 7000系 7200系 | 8000系 |