3200系
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1.登場の経緯
南西急行は平成28(2016)年度に「ホームドア整備計画」により東京線の急行線各駅へのホームドア整備、および、ホームドアに適合しない車両の早期淘汰を決定した(計画の公表は翌年)。そこで槍玉に上がった3000系(下の図を参照)の置き換え用として計画されたのが3200系である。

本形式は、まず平成28(2016)年度にT車2両が量産先行車として建造された(3204・3205号車)。この2両の用途は、急行用車両の空港アクセス対応改造を施工する際の代車であり、5200系、5400系とその派生型たる2600系・2200系・6200系と編成が組めるように制御システムが特殊な仕様で作られている。この2両は代車としての役割を終えた令和元(2018)年度末現在では休車扱いとなっている。

量産車は、平成29~30(2017~2018)年度にかけて3000系と同数の8両×14編成=112両が関浜車両所に投入された。3200系という形式番号が採用された理由は「3000系の置換車両であることを明確化する」(南西急行の内部資料から)とされているが…実態としては3000台の番号が空いているというだけのことかと思われる。
2.主な仕様
南西急行としては久しぶりにステンレス車体に回帰した。5400系以来のアルミ車体(A-Train)に慣れた目には、J-TRECの軽量ステンレス車両「Sustina」が採用されていても、少々ゴテゴテしている感は拭えない。
量産車は、ホームドアの導入拡大を意識し、ラインカラーが認識しやすいよう窓の周囲を紺色のフィルムでラッピングしており、その下に急行用車両を示す水色のラインを入れている。なお、南西急行ではこの新しい配色パターンは既存車には拡大しない模様。
先頭部も大きく変わっており、特急用車両以外では4000系以来と思われる非貫通構造となった。これまでの車両は、非常用扉(長大トンネルにおける火災対策)または貫通扉(将来における短編成化への対応)を装備してきたが、運転室の居住性が犠牲になっており運転士からの評判は凄まじく悪かった。そこで本形式では一大方針転換がなされ、全面窓が大型一枚窓となって視界が格段に改善されたほか、これまでの狭苦しかった運転台機器の配置も大胆に見直されている。なお、非常用扉を廃止した件については、南西急行では「当社の急行用車両が走行する区間には地下鉄仕様のトンネルが無いので、非常用扉が無くても万一の乗客の車外脱出には大きな支障はない(非貫通型である7400系も特に問題になっていない)」とコメントしている。将来の短編成化も「それが必要になったらそのとき考える」と割り切ったようだ。近年の技術進歩で、ステンレス車両の先頭車化改造がさして困難なものでなくなってきたという背景もあろう。
また、車内のレイアウトも、5200系・5400系のようにドア間に固定2列+転換3列のクロスシートを配置する形から、ドア間に転換クロスシート5列(シートピッチは850mm)を配置する形に変更された。従来車では向かい合わせになる座席が常に発生する点が不評であり、かと言って6200系の様にするとグレードアップし過ぎで立席スペースも縮小してしまう。本形式のレイアウトはその折衷案と言える。これに合わせてドア間の側窓も5200系以来の3枚構成から小窓5枚構成に変更され、外観上の大きな特徴となっている。
4・5号車は、空港アクセス対応改造を受けた5200系・5400系の4・5車と同仕様で、車端部にスーツケース用荷物スペースとボックスシートを備え、中央ドア付近に補助席8席を設けている。前述した3204・3205号車も同様。
3.妄想の解説
ホームドアの導入拡大によって登場させざるを得なくなった車種です。全く、ホームドアってやつは鉄道会社の経営を傾かせかねないほど影響が大きいハードウェアですね。南西急行も長い年月をかけて側扉の位置を合わせてきましたが、その最終段階が本形式の投入、ということになります。
種別 | 現有車両 | 退役車両 | 旧世代車両 |
通勤用車両 | 1600系 8連×19本=152両 1800系 8連×16本=128両 | 1000系 1400系 | |
一般用車両 | N2000系 6連×16本=096両 2400系 6連×14本=084両 | 2000系 5000系 | 4600系・4200系 4800系・4400系 |
急行用車両 | 3200系 8連×14本=112両 5200系 8連×14本=112両 5400系 8連×16本=128両 6200系 8連×08本=064両 | 2000系 5000系 3000系 | 4000系(快速用) |
臨時用車両 | 6400系 4連×13本=052両 7600系 4連×08本=032両 | 6000系 | |
特急用車両 | 7400系 8連×13本=104両 7800系 8連×14本=112両 | 7000系 7200系 | 8000系 |