1400系
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1.登場の経緯
昭和55年の渋谷~神津間複々線化完成、昭和56年の営団谷町線全線開通による緩行線の運用増に対応するため、1000系に替わって投入された車両で、昭和55年度に一次車8両×5編成が登場した。その後の昭和59年度に、昭和60年3月ダイヤ改正における緩行線増発向けの二次車8両×11編成が出現し計16編成が揃っている。
形式番号は、当初1200系とする予定であったが、1000系の最終編成の番号が1200になっていたので、1400から始めることになった(1200系の第1編成は1210になり、重複番号とはならないが、まぎらわしくはなる)。
2.主な仕様
1400系の特徴としては、制御方式を、より回生効率の高い自動可変界磁制御(AVF)チョッパ方式に進化させたことが挙げられる。これは営団(当時)の有楽町線用7000系の開発成果を導入したものである。また、車体は南西急行として試験的ながら初めてステンレス車体が採用されたが、残念ながら東急車輛による軽量ステンレス車体の開発直前に登場したのでビードレスとはならず、外観イメージの改善にはつながらなかった。このため、次のステンレス車は3000系まで途絶えることになった。
保安機器は、登場当初から営団ATC、TSP-ATSの2種を装備している。
1400系は、同時に設計が進んでいた新東武7000系(注:1400系を設計していた時期はまだ東武であった)と共通設計となっていることが特筆される。また、新東京メトロ8000系とは電気品のみ共通設計となっている。これらのことにより、1400系の調達コストは大量発注によるスケールメリットを生かして大幅に軽減されている。
本形式には1本だけ、VVVFインバータ制御装置が試用された編成がある(1561編成)。ちなみに、昭和60(1985)~62(1987)年度には南西急行は1両も車両を新造しなかったが、それはこのVVVF制御装置の試験結果が出るのを待っていたためである。試験の結果は「とりあえず良好」と言ったところで、実はインバータ制御を導入しても6M2Tの編成を4M4Tにはできない、という結論になった。後の国鉄の207系においても、同じようにM車比率の低減に寄与しないという試験結果に終わっている。当時は制御技術が未熟で誘導電動機の性能をうまく引き出せず、結局、地下鉄直通車両にVVVF制御車の導入は時期尚早とされ、平成5年の1600系導入まで持ち越された。
3.その後の動向
1400系は16編成128両全車が紅林検車区に配置されていたが、平成19年度より後継車1800系への置換が始まり、平成21年度末をもって全車が退役した。つまり、本形式にはグリーン車が連結されたことは無い。除籍された車両は新東武鉄道へ移って同社の新東武7000系に編入され、新東武3000系の置換に充当されている。1400系はステンレス車両であり、置換を急ぐ必要性は薄かったのだが、新東武鉄道側が同社の旧型車両淘汰を急ぎたいという意向を持っていたことから、新東武鉄道が新型車両(新東武2000系、南西急行では1800系)の設計情報を提供する見返りに南西急行が設備投資を前倒ししたと言われている。
4.妄想の解説
1600系の一世代前の「古臭いステンレス車両」ということで、7000系同様にこれもかなり困った車両でした。コルゲーションがある旧世代のステンレス車体で、そこそこの前面デザインの車両…ということで、京王7000系をイメージソースとしています。
「この車両以降、南西急行・営団・新東武の車両が共通仕様で造られた」という設定は、営団7000系と東武9000系とのケース(これは電気品だけですが)を参考にしています。
種別 | 現有車両 | 退役車両 | 旧世代車両 |
通勤用車両 | 1600系 8連×19本=152両 1800系 8連×16本=128両 | 1000系 1400系 | |
一般用車両 | N2000系 6連×16本=096両 2400系 6連×14本=084両 | 2000系 5000系 | 4600系・4200系 4800系・4400系 |
急行用車両 | 3200系 8連×14本=112両 5200系 8連×14本=112両 5400系 8連×16本=128両 6200系 8連×08本=064両 | 2000系 5000系 3000系 | 4000系(快速用) |
臨時用車両 | 6400系 4連×13本=052両 7600系 4連×08本=032両 | 6000系 | |
特急用車両 | 7400系 8連×13本=104両 7800系 8連×14本=112両 | 7000系 7200系 | 8000系 |