青海線のダイヤ
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1.基本ダイヤパターン
青海線の基本ダイヤパターンでは、下表の列車がそれぞれ30分ヘッドで運転される。従来、急行と普通Bは名取で緩急接続していたが、平成21年10月ダイヤ改正で急行のスジが変更され、普通Bが終着駅まで逃げ切るようになり、待避時間を削減することで全体的なスピードアップが図られている。八浦鉄道直通は八浦で同方向の特急・普通Aと相互接続するほか、逆方向の急行とも接続するダイヤとなっており、利便性は高い(八浦鉄道についてはこちらを参照)。
種別 | 運転区間 | 使用車両 | 記事 |
特急なぎさ | 新宿~青海ヶ浦 | 特急用車両8両編成 | 2本/h |
急行 | 新宿~新八浦 | 急行用車両8両編成 | 2本/h |
普通A | 美咲~青海ヶ浦 | 一般用車両6両編成 | 2本/h |
普通B | 美咲~八浦 | ||
八浦鉄道直通 | 新八浦~八浦鉄道樫川 | 八浦鉄道6000系2両編成 | 2本/h |
実際には、この基本ダイヤパターンそのままとなる場面は少なく、何等かの列車が増発されたり、優等列車の一部区間各駅停車化(いわゆる「段落とし」)による減便がなされる。日中以外は、上下線でダイヤパターンが異なると考えて差し支えない。
2.日中時間帯

令和3年3月ダイヤ改正により、日中の閑散時間帯は特急なぎさの八浦以遠が普通列車化、急行が美咲以遠各駅停車となる区急に変更された。新八浦への直通は、この時間帯は普通が担うことになる。
この処置について、南西急行では「コロナ禍による需要急減を受けたもの」と説明しているが、同時に「一時的なものではない」ともコメントしており、コロナ禍が明けたとしてもこの輸送形態を継続する意思を示している。もともと青海線・水澄線の末端区間の輸送力は、多客期はともかく通常期・閑散期は過剰と言われており、「例の巨大スポーツイベントによる特需」を喪失したことで、かねてから検討していた輸送力調整施策を前倒しで実施したものと見られる。
特急の一部区間普通列車化により所要時間は最大で22分延伸し速達性は大きく損なわれたが、反面で特急料金は値下げとなる。また、これまで優等列車の恩恵が無かったローカル駅も一応特急停車駅となるわけで、地元自治体からは歓迎する向きもある。
南西急行としては、この処置によって、乗務要員の削減だけでなく、日中の普通列車の減車が不要となったことで分割・併合要員の削減、制御車の減によるランニングコスト削減が可能であり、コロナ禍により苦境に立たされている同社の経営改善に大きく寄与するものと期待されている。
3.平日朝時間帯
朝ラッシュの早い時間帯は、青海線沿線から神津・東京方面への通勤の流れが主であり、八浦発車場面で05:55~07:25の90分間に下表の列車が走る。1時間あたり最大で14本の運転となっている。線路配線の関係で八浦検車区からの全ての出庫列車を新八浦始発とすることはできず、相当数の列車が八浦始発となっている。
種別 | 運転区間 | 使用車両 | 記事 |
特急なぎさ | 八浦・青海ヶ浦→新宿 | 特急用車両8両編成 | 3本 |
快急 | 新八浦→渋谷 | 急行用車両8両編成 | 3本 |
急行 | 新八浦→新宿 | 3本 | |
区急 | 八浦→新宿 | 3本:青海線内は各駅に停車 | |
快速 | 八浦→新宿 | 3本:青海線内は各駅に停車 | |
準急 | 青海ヶ浦→美咲 | 一般用車両6両編成 | 3本 |
普通 | 鶴神温泉・八浦→美咲 | 3本 |
その後の時間帯は、美咲への通勤の流れが強まり、八浦発車場面で07:25~08:25の60分間に下記の列車が運転される。
令和3年3月ダイヤ改正では、鶴神温泉始発の上り普通の運転時刻が変更され、郡塚での待避が無くなった。これは「コロナ禍による時差通勤により需要が全体的に早い時間帯にシフトしているため」とされているが、郡塚駅の設備スリム化が本当の狙いであろう。
種別 | 運転区間 | 使用車両 | 記事 |
特急なぎさ | 青海ヶ浦→新宿 | 特急用車両8両編成 | 2本 |
快急 | 青海ヶ浦→美咲空港 | 一般用車両6両編成 | 2本 |
急行 | 新八浦→新宿 | 急行用車両8両編成 | 2本 |
区急 | 八浦→渋谷 | 2本:青海線内は各駅に停車 | |
準急 | 青海ヶ浦→美咲 | 一般用車両6両編成 | 2本 |
普通B | 八浦→美咲 | 3本 |

なお、下り方向では、平成24年7月ダイヤ改正において青海ヶ浦口の混雑緩和のため鶴神温泉→青海ヶ浦間に2本の普通列車が増発されている。この列車は特急用車両の間合運用であり、通勤客に好評である。
4.平日夕時間帯
平日の夕方ラッシュ時間帯は美咲発で概ね17~21時台に設定されている。例として美咲発18時台の運転本数を挙げると下表のようになる。
種別 | 運転区間 | 使用車両 | 記事 |
特急なぎさ | 新宿→青海ヶ浦 | 特急用車両8両編成 | 2本/h |
急行 | 新宿→新八浦 | 急行用車両8両編成 | 2本/h |
区急 | 渋谷→八浦 | 2本/h:青海線内は各駅に停車 | |
準急 | 美咲→青海ヶ浦 | 一般用車両6両編成 | 2本/h |
普通B | 美咲→八浦 | 2本/h |
上りの八浦発20時台以降は需要が少なくなるため、上り特急4本の青海ヶ浦→八浦間が普通列車化され、上り急行4本が区急に置き換わる。これにより一般用車両の運用が浮き、朝ラッシュ時の上り列車増発の原資になっているのである。
また、青海ヶ浦口の帰宅時間帯に鶴神温泉行の普通2本が特急用車両の間合運用で増発されており、朝ラッシュ時の増発列車と対をなしている。こちらの列車も利用者から好評を得ている。

5.休日朝時間帯
休日の朝方は、ちょうど平日夕時間帯のダイヤを反転させたようなパターンである。例として八浦発車06:55~07:55の運転本数を挙げると下表のようになる。
種別 | 運転区間 | 使用車両 | 記事 |
特急なぎさ | 八浦・青海ヶ浦→新宿 | 特急用車両8両編成 | 2本/h |
急行 | 新八浦→新宿 | 急行用車両8両編成 | 2本/h |
区急 | 八浦→渋谷 | 2本/h:青海線内は各駅に停車 | |
準急 | 青海ヶ浦→美咲 | 一般用車両6両編成 | 2本/h |
普通B | 八浦→美咲 | 2本/h |
このほか、令和3年3月ダイヤ改正では基本ダイヤパターンに、鶴神温泉→八浦間普通2本、青海ヶ浦→八浦間普通1本、青海ヶ浦→美咲間普通1本が加わる。これらの列車は、休日朝時間帯の通勤・通学需要への対応だけでなく、車両運用上のつじつま合わせも目的として設定されている。

6.休日夕時間帯
休日の日中~夜間は平日日中の基本パターンと同様だが、夜間時間帯の美咲→八浦の普通4本が渋谷始発の区急になる。
夜間の上りのダイヤは、これまでは上り特急の八浦までの普通列車化を行わないなど、平日ダイヤと異なっていて判りにくいこと甚だしいものがあったが、令和3年3月ダイヤ改正で平日とほぼ同様のダイヤに組み替えられた。
