南西急行電鉄研究会

販売システム


1.システム構成

 南西急行は、京神電鉄・青海鉄道・水澄鉄道・湾岸急行電鉄の4社統合以来、業務システムを根本的に変革する必要性からコンピュータを鉄道事業の各分野に取り入れてきた。

 そのうち、乗客へのサービスを直接担う予約・発券・改札については、平成14年10月に、営業用設備を全て専用ネットワークVSNに接続した販売システムVARSERS(バーサス:Various Service System)が構築されている。平成19年3月にVARSERSは民鉄会社向けの汎用販売システムであるパラウス(PARAUSS:Pan Railway Universal Service System)の基幹ネットワークにも接続され、民鉄他社の旅行商品をも取り扱うことが出来るようになった。

 以下、民鉄界最強との呼び声も高いVARSERSの構成要素となる各機器の概要を解説する。

販売システム/vsn-system.gif
VARSERS構成図

2.自動改札機とストアードフェアシステム

 南西急行は平成4年度から駅改札口の自動化を開始し、現在では全駅・全改札口に自動改札機が導入されている。この自動改札機は当初からいわゆるストアードフェアシステムに対応しており、平成6年度にSFカード「Sカード」、平成12年10月に関東の民鉄・地下鉄各社で共通に使用できる「パスネットカード」、平成14年11月にはJR東日本が開発した「Suica」へと対応範囲が拡大されている。

 平成19年3月18日にサービスを開始したPASMOに関しては、南西急行はSuica側から参加しているので同社が発行するICカードはあくまでSuicaであり、PASMOのカードを発売することは無い。

 現行の自動改札機は全てが前述のVARSERSの端末機器となっており、売上管理や会社間清算等の業務が事実上全自動化されている。また、乗降客数のカウントや、いわゆるOD表作成等の統計処理も自動化されている。

 また、全体の約半数の改札機は2枚の切符またはカードを同時処理できるようになったため、普通乗車券+定期券、普通乗車券+SFカード(勿論Suicaも含まれる)、定期券+SFカード、SFカード+SFカードといった複雑な乗り越し精算もできる。

 南西急行の自動改札機は、稼働率を向上させるために主要な機能ごとにモジュール化され、メンテナンスや故障対応のために通路を閉鎖する時間が極力短縮されている。

3.自動券売機

 南西急行の自動券売機は、

  • 一万円・五千円・千円札対応
  • Suicaカード発売
  • 硬貨の一括投入
  • JRおよび東京メトロへの連絡切符発売
  • 特急券発売
  • インターネット予約の切符の受け取り

 等の機能をそれぞれモジュール化し、駅ごとの乗降人員や需要特性に応じて組み合わせて配置されている。ユーザーインターフェースはLCDタッチパネル式で、視覚に障害のある利用者には窓口での対応が基本となっている。また、全駅には少なくとも一台は近傍の特急停車駅からの特急券を発売できる券売機が設けられ、特急の利用促進が図られている。特急停車駅のホーム上には、当該駅からの特急券を発売する単機能の自動券売機が配置されている。

 なお、南西急行では定期券の自動発券機は導入しておらず、各営業区で定期券の法人・学校向け一括販売を取り扱うことで窓口の混雑を防止している。

4.窓口用発券機

 南西急行の出札窓口用発券機VSTは、およそ全ての窓口業務をこれ一台で可能にする画期的な端末装置である。任意の期日・区間・枚数の乗車券・特急券のほか、定期券、各種の企画切符をごく簡単な操作で発売できる。従来の端末に対してユーザーインターフェースが徹底的に改良され、キャッシャーとしての機能を充実させ、駅における現金取り扱いミスを防止している。リアルタイム集計方式を採用しているので、いわゆる「締め」のために窓口サービスを停止する必要も無い。

 また、JRへの乗換客に対応して、営業所に配置したVSTにはマルス端末としての機能も兼ねており、全国のJRの乗車券類を発売できる(そのため青海半島部では他の旅行会社がほとんど撤退してしまった)。VSTは原則として主要駅に2台、その他の駅に1台、営業所に2台以上配置している。

5.インターネット予約システム

 VARSERS導入に合わせて開始したサービスで、南西急行のインターネットホームページから専用サイトへアクセスできるようになっている。携帯電話のWeb接続サービスからもアクセスできる。

 このサイトでは、会員登録を行ったユーザーに対して南西急行線内の任意の区間の乗車券と特急券の予約を受け付け、予約番号を通知する。決済は一般クレジットカードを使用する。ユーザーはその予約番号を駅の自動券売機に入力すると、予約された切符をまとめて受け取れる。また、携帯電話で予約した特急券については、画面上に表示された特急券がそのまま有効になる(車内改札があった場合に提示すればOK)。

 将来的には、通勤定期券の予約発券や、他の鉄道会社にまたがる乗車券類の発売も可能になる。

6.車掌業務支援システム

 従来、南西急行では原則として特急券の検札を行っておらず、指定席を利用については乗客の自主管理に任せる方針を採っていたが、飛び乗りの乗客が空席に着席した後、途中駅から乗り込んだ予約済みの乗客とトラブルになるケースがあった。また、座席の有効利用の面でも問題が多かった。そこで、特急の座席の発売状況を車掌のハンディターミナル(市販のタブレット端末に専用ブラウザをインストールし、端末と一体化したなプリンタを装備している。HTC:Handy Terninal for Crewと呼ばれている)に無線パケット通信(Dopa網を使用)で送信するシステムを開発し、VARSERSと同時の平成14年10月から使用開始している。なお、現在はDopa網ではなく別の無線データ通信システムを使用している(種類は非公表)。

 車掌はハンディターミナルで空席状況を確認して飛び乗りの乗客に特急券を発売する。その情報は中央の指定券管理サーバーへ逆送され、その後に駅で当該座席を指定した特急券を重複発売しないようにする。このシステムにより、一般列車から特急列車への接続時間が少ない場合でも気軽に特急が利用できるようになった。

 なお、このハンディターミナルは自動改札用の磁気化乗車券を発行できるので、イベント等で臨時に切符売り場を増設する際にも有効に機能する(近年はICカードの普及でそのような運用をする機会は減っているが)。



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