増発列車のダイヤ
南西急行は、沿線に著名観光地や大規模集客施設が多く、乗客数の波動が大きいという輸送上の特性を有しており、盛り込みスジを活用した増発列車を適宜設定している。本項では、令和2年3月14日ダイヤ改正における概況を紹介する。 |
1.東京→海浜公園・新成原・美咲空港
(1)臨時特急

令和2年3月14日ダイヤ改正では、従来の特急ひよどり75・77号のスジを定期運転の区急に変更した。そのため、臨時増発扱いとなるのは ひよどり71・73号の2本のみで、原則として6400系のBayside Express仕様車を使用する。なお、定期列車たるひよどり1・3・5・21・23・25号の6本は、時間帯が早すぎて美咲空港アクセス以外に需要が無いため海浜公園・新成原は通過としている。編成は指定券の売れ行きに応じて4両・6両・8両と変更する。
(2)区間急行の延長運転

令和2年3月14日ダイヤ改正で、(平日・休日共に)朝の下り区急が11本から13本に増強のうえ、最初の4本が美咲市内への通勤客向けに桂木町・館川町へ延長されるようになった。
5009レ~5017レの延長運転は、当日の輸送需要(曜日配列、イベントの有無、天候等)により実施が判断される。
2.美咲空港・新成原・海浜公園→東京

近年、この時間帯の輸送サービスは試行錯誤を繰り返していた(言葉を換えれば「方針がブレていた」)が、令和2年3月14日ダイヤ改正では臨時区急の臨機の増発(そのため時刻表不掲載)という従来の方針を転換し、定期の区急をこれまでで最大の本数で設定した。ただし、美咲空港からの乗客のためではなく、あくまで新成原~海浜公園間からの帰り客がターゲットであるという建前は貫かれている。
3.海浜公園→神津

令和2年3月14日ダイヤ改正では、KDRから神津方面に帰る乗客による大混雑という(長年放置されていた)問題に対し、海浜公園→神津間(ラスト2本は入庫回送を兼ねて紅林へ延長)に平日12本・休日8本の超短区間区急を臨時増発するという大技を繰り出している。この列車群は紅林検車区から通勤用車両2編成を引っ張り出して神津~新長坂間をピストン運転するもので、下り方向は全て回送、上り方向は新長坂→海浜公園間が回送となる。海浜公園駅・神津駅ではホームドアが3扉車用であるため各車両の両端のドアのみを開扉し、輸送力列車であることを考慮し4号車のグリーン車もグリーン料金無しで乗車できる。