企業史研究室
toratora.wikiは2023年3月31日をもってサービスを終了します。1.南西急行電鉄の成り立ち

南西急行電鉄は、昭和43年に締結されたヨンサントオ協定に基づき、京神電鉄・青海鉄道・水澄鉄道の3社と沿線の自治体および地元企業の出資による第3セクター湾岸急行電鉄を母体とし、それに先の3社が合流し経営統合することで成立している。実質的には京神・青海・水澄の3社が前身である。この前身3社も、地元財界からの出資によって発足しており、南西急行電鉄はいわゆる財閥やカリスマ経営者の力ではなく、多くの人の地道な努力によって発展してきた会社であると言える。
2.社名の由来
南西急行電鉄は複数の鉄道会社の集合体であるが、そのような企業は出身会社別の派閥争いが発生しがちである。そのため、会社の名称選定にあたっては、社員の意識を一新し新会社としてのイメージを強調すべく「どこの会社にも由来しないこと」が第一条件とされた。そこで、いくつかの候補の中から語感が良いものとして、首都圏の南西部を営業エリアとすることを表わす「南西急行電鉄株式会社」が選定された。
3.南西急行の発展過程
工事プロジェクトの連続…南西急行の発展過程はまさにこの一言で言い表せよう。図解すると以下のようになる。個々のプロジェクトの概要や経緯についてはそれぞれのリンク先を参照されたい。
年度 | 事柄 | ダイヤ改正 | 新型車両 |
S40(1965) | 05 X県鉄道網再編計画公表 | 4600系 4800系 | |
S41(1966) | 4000系 | ||
S42(1967) | |||
S43(1968) | 10 ヨンサントオ協定公表・湾岸急行電鉄発足![]() | ||
S44(1969) | |||
S45(1970) | 02 旗塚~紅林間高架切換・三泉駅改良![]() | 10 青海鉄道改正 10 水澄鉄道改正 | 8000系 |
S46(1971) | 1000系 | ||
S47(1972) | 10 旗塚~紅林間複々線化・恵比寿支線開業![]() | 10 | 2000系 |
S48(1973) | |||
S49(1974) | |||
S50(1975) | 03 営団谷町線恵比寿~霞ヶ関間開業・緩行線直通運転開始 | 03 | |
S51(1976) | 04 南西急行電鉄発足 | 4200系 4400系 | |
S52(1977) | 10 美咲総合駅使用開始![]() | ||
S53(1978) | 05 湾岸新線美咲~新成原間暫定開業 06 東京線 乾複々線化開業 ![]() | 05 湾岸新線暫定開業 06 乾複々線化 | |
S54(1979) | 7000系 | ||
S55(1980) | 10 湾岸新線全通 10 黒沢町駅を新神津駅に改称 ![]() | 10 湾岸新線全通 11 全線直通運転開始 12 直通特急運転開始 | 1400系 |
S56(1981) | 06 営団谷町線全通 南西急行・営団・新東武3者直通運転開始 | 06 ダイヤ改正 | |
S57(1982) | 5000系 | ||
S58(1983) | 03 東京線急行増発 | ||
S59(1984) | 03 準急の増発 | ||
S60(1985) | |||
S61(1986) | |||
S62(1987) | 07 青海線全線複線化 | 07 急行の速達化 | |
S63(1988) | 07 御幸台検車区発足 | ||
H01(1989) | 10 八浦駅高架化完成 | 7200系 | |
H02(1990) | 07 水澄線全線複線化 | 07 特急の増発 | |
H03(1991) | 12 矢積~御幸台間高架化![]() | 6000系 | |
H04(1992) | 07 渋谷駅改良工事ホーム部完成 10 美咲駅・旗塚駅ホーム増設 10 東京線輸送力増強 | 10 大増発白紙改正 | |
H05(1993) | 10 新宿~渋谷間運休 | 1600系 5200系 | |
H06(1994) | |||
H07(1995) | |||
H08(1996) | 04 新宿駅改良工事完成 | ||
H09(1997) | 10 JRの美咲空港駅乗入開始![]() | 03 ダイヤ改正 急行線パターン変更 谷町線通過運転開始 | |
H10(1998) | 7400系 | ||
H11(1999) | |||
H12(2000) | 5400系 2600系 | ||
H13(2001) | |||
H14(2002) | 03 八浦~新八浦間支線開業・八浦鉄道列車の乗入開始![]() | 03 ダイヤ改正 急行・快速共通運用化 緩行線パターン変更等 | |
H15(2003) | |||
H16(2004) | 12 美咲空港第2ターミナル開業 | 03 ダイヤ改正 | |
H17(2005) | |||
H18(2006) | 03 神津駅緩行線ホーム改良 | 03 ダイヤ改正 | 7600系 |
H19(2007) | 10 美咲空港駅JRホーム新設 | 1800系 | |
H20(2008) | 03 東急線地下化に伴う香堂駅改良 | 06 急行線千鳥ダイヤ導入 | 2200系 |
H21(2009) | 03 紅林総合車両所工場部門閉鎖 | 10 青海線・水澄線改正 | |
H22(2010) | 10 東京線新宿~砂町間ATC-D化![]() | ||
H23(2011) | 06 館川町駅高架化 10 美咲駅エキナカ開業 | ||
H24(2012) | 07 水澄東口駅改良・青海ヶ浦駅改良工事完成 | 07 青海・水澄線改正 | 6200系 |
H25(2013) | 05 東京線砂町~青海線新八浦・水澄線御幸台間ATC-D化 12 旗塚駅改良工事完成 ![]() | 07 7800系投入 12 金曜ダイヤ導入等 | 7800系 |
H26(2014) | 07 目黒台線開業![]() | 07 目黒台線開業 | |
H27(2015) | 07 新長坂駅・館川町駅配線改良完成 | 07 緩行・急行接続改善 | 6400系 |
H28(2016) | 04 バスタ新宿完成に伴う新宿駅改良 | 12 東京線輸送改善 | |
H29(2017) | 3200系 | ||
H30(2018) | 07 東京線輸送改善 | ||
R01(2019) | |||
R02(2020) | 03 緩行線平日朝に千鳥式ダイヤ導入 | ||
R03(2021) | 03 コロナ渦による縮退ダイヤ導入 |
4.妄想の解説
南西急行電鉄を「既存の鉄道会社に新線を加えて誕生した」と設定した経緯は別項に記載したとおりです。こんにちに至るまでの南西急行の主なできごとをごく簡単にまとめると以下のようになります。
- 昭和30年代後半から、東京~神津間の都市間電鉄が独自に都心側区間の複々線化を計画
- このころ、X県の主導で、東京~神津間の都市間電鉄・海方面の地方私鉄・山方面の地方私鉄の経営統合と、各路線を結ぶ新線の計画が持ち上がる。
- 昭和43年10月にヨンサントオ協定が成立し、将来の経営統合時の存続会社としてペーパーカンパニー湾岸急行電鉄が発足する。湾岸新線建設工事、美咲総合駅建設工事に着手。
- 昭和47年10月に京神電鉄が都心側区間の複々線化を果たし、恵比寿駅まで乗り入れ
- 昭和51年4月に各路線が分断されたままの状態で南西急行電鉄が発足
- 昭和52年10月に青海鉄道・水澄鉄道が美咲総合駅にやっとこさ乗り入れ
- 昭和55年10月に湾岸新線が完成し全路線が結合される
- 路線が全体的に輸送力不足であることが露呈し青海線複線化・水澄線複線化・東京線輸送力増強等の追加投資に追いまくられる
- 平成4年10月に輸送力を大幅に増強する白紙ダイヤ改正を実施
- その後、各主要駅(新宿駅・渋谷駅・旗塚駅・三泉駅・神津駅・美咲空港駅・美咲駅・青海ヶ浦駅・水澄東口駅など)を改良 エキナカブームに乗っかった駅改良プロジェクトが目立つようになる
- 平成14年3月に八浦支線開業
- 平成26年7月に目黒台線を開業
当研究会は、サイト解説当初はこれらの出来事を年次を追って記載する編年体で設定しておりました。しかし、この方法は後付けの設定を加えたときの修正が大変なので、後に、それぞれのプロジェクトに対してページを設ける一種の紀伝体のような形に変更しました。それを強引に年表の形にすると上表のようになるわけです。