南西急行電鉄研究会

ダイヤの変遷Ⅳ

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本項では、平成20~21年の南西急行のダイヤの大変革期について概説する。
ダイヤ研究室  ダイヤの変遷smile

1.平成20年6月ダイヤ改正

(1)列車種別の整理・統合

停車駅案内図/停車駅2006.gif
平成20年6月改正前の列車種別と停車駅
停車駅案内図/停車駅2012.gif
平成24年7月改正時点の列車種別と停車駅

 南西急行は以前から多すぎる列車種別が「乗客本意でない」と批判されていたが、本改正で12種類が10種類に削減された。緩行線では、以前の区間準急準快に改称されている。区間準急は文字だけ読めば”準急の停車駅追加型”となるが、実際には準急と停車駅があまりにも違いすぎて非常に強い違和感があった。この措置でようやく改善されたことになる。


表:列車種別名称の再編成の概要

旧名称新名称記 事
特急特急変更なし
通特快急名称統合
快急
急行急行停車駅に新長坂安本を追加
通急廃止
区急区急停車駅に新長坂安本を追加。旧通勤快速と停車駅が同一
快速快速停車駅から新長坂安本を削除
通快廃止
区快新設。旧快速と停車駅が同一。早朝・深夜に設定
普通普通変更なし
準急準急変更なし
区準準快名称変更
各停各停変更なし

(2)東京線の日中ダイヤの変更

 朝ラッシュ時に停車駅分担型の千鳥式ダイヤを構成していた通急通快が廃止され、急行快速が同様のダイヤをほぼ終日にわたって構成することになった。これにより、快速は新宿~美咲間で2回あった上位列車の待避が無くなり、同区間の所要時間70分から57分に短縮された(日中)。急行は同区間が52分から55分に伸びて他路線との競争力を毀損したが、快速急行のほぼ全列車が速達列車として利用可能となり、全体的には大幅にスピードアップされたと言える。

ダイヤの変遷Ⅳ/pattern-tokyo-daytime-h18.gif
東京線ダイヤパターン(平成18年3月改正)
ダイヤの変遷Ⅳ/pattern-tokyo-daytime-h20.gif
平成20年6月改正の東京線ダイヤパターン

(3)東京線の朝ラッシュ時間帯のダイヤの変更

 このダイヤ改正では、旧ダイヤに設定されていた通急通快の名称を廃止してそれぞれ急行快速に統合し、さらに通特快急に統合して列車種別を整理した。

 また、スジの配置が徹底的に見直された結果、旧通快(停車駅は新ダイヤの区急と同じ)美咲空港神津の2箇所で上位列車特急通特を待避していたのに対し、新ダイヤでは海浜公園の1箇所に削減され、美咲新宿間の所要時間が64分から60分と4分短縮されている。旧通急(停車駅は新ダイヤの快速と同じ)は上位列車の待避駅が海浜公園から新成原に変更された。美咲新宿間の所要時間は61~62分と変わりない。

ダイヤの変遷Ⅳ/pattern-tokyo-rushtime-h18.gif
ラッシュ時のダイヤパターン(平成18年3月改正)
ダイヤの変遷Ⅳ/pattern-tokyo-rushtime-h20.gif
ラッシュ時のダイヤパターン(平成20年6月改正)

 また、今改正では、朝の美咲空港青海ヶ浦間「なぎさ101号」、美咲空港水澄間「ひびき201号」と、深夜の青海ヶ浦美咲空港間「なぎさ166号」、水澄美咲空港間「ひびき266号」がそれぞれ新宿始発・終着に延長され、それに伴い、平成18年3月ダイヤ改正以降に早朝・深夜帯に運転されていたライナー列車「なぎさ100号」「ひびき200号」「なぎさ167号」「ひびき267号」が廃止された。

2.平成21年10月ダイヤ改正

(1)青海線・水澄線のダイヤパターン変更

 本改正では、青海線水澄線のダイヤパターンが根本的に見直され、朝ラッシュ時を除き、青海線・水澄線の普通列車の名取静町における急行列車の待避が解消された。これにより全体的な所要時間の短縮を図り、急行の混雑緩和にも寄与している。下の図は水澄線の日中のダイヤパターンの変化を示しているが、青海線でも同様である。

ダイヤの変遷Ⅳ/pattern-mizusumi-daytime-h20.gif
平成20年6月改正の水澄線ダイヤパターン
ダイヤの変遷Ⅳ/pattern-mizusumi-daytime-h21.gif
平成21年10月改正の水澄線ダイヤパターン

(2)一般用車両の車両運用の変更

2200系/2200系先頭.png
2200系

 本改正まで、青海線水澄線一般用車両は、4両編成を基本に多客時間帯に2編成を併結する形で運用を組んできた(青海線・水澄線でそれぞれ28編成ずつを要していた)。しかし、沿線の発展により4両では輸送力が不足する場面が増えると共に、高コストなハイテク機器(ATCやデジタル列車無線等)を搭載した先頭車を極力減らしたいという思惑もあり、本改正では一般用車両の運用の考え方を抜本的に改めた。

 すなわち、一日の運用で、途中で分割・併合が発生する運用と、出庫から入庫まで8両編成のままの運用を完全に区分して、前者に4両編成を、後者に8両固定編成を充当することとしたのである(詳細は別項を参照。これにより、5000系を4+4の8両固定編成として運用し、編成の中間にくる運転台の機器類を2200系の先頭車に転用してコストダウンを図った。

 一方、一般用車両の所要車両数が増える(青海線・水澄線でそれぞれ8両の増)分は、このコストダウンと、分割・併合回数の削減(平日は青海線・水澄線でそれぞれ15回を8回に削減。休日は7回が11回となったが、作業場所を集約した)による人件費削減によって賄っている。

 また、一般用車両だけでは運用が廻らなくなった列車に急行用車両を間合使用するケースが増えたほか、需要の少ない平日夜間の上り特急「なぎさ」「ひびき」各3本が青海ヶ浦八浦間 あるいは水澄矢積間を普通列車扱いで運転されるようになった。

(3)東京線のダイヤパターン修正

 本改正では青海線水澄線のダイヤパターン変更に伴い、東京線内のダイヤパターンも微妙に変更されている。改正の前後で急行のスジが2分ズレているのが判る。これにより、上り急行に集中しがちな乗客を上り快速に誘導して混雑緩和を図っている。また、このパターン変更によって新宿旗塚間の緩行線連絡列車のスジと増発列車用のスジ(臨Aスジ)がつながったため、平日夕方ラッシュ時の渋谷始発の区急新宿始発になってしまい、渋谷駅の利用客からは大変な不評を買った。これが解消されたのは平成27年7月ダイヤ改正である。

ダイヤの変遷Ⅳ/pattern-tokyo-daytime-h20.gif
平成20年6月改正の東京線ダイヤパターン(再掲)
ダイヤの変遷Ⅳ/pattern-tokyo-daytime-h21.gif
平成21年10月改正の東京線ダイヤパターン

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